めっく庵 メックサンダーのブログ

イラスト、ゲーム、漫画、工作など、メックサンダーが好きなことを垂れ流すブログです。

ファミコンドラクエ3 マップチップの旅10

 

ファミコンドラクエ3、マップチップ鑑賞の旅。

今回のマップチップはこちら!

 

 

 \tree!!/

 

 

「木」!

 

「木」

町や城の中にある、「木」のマップチップ。

外のフィールドにも「木」のマップチップはあるけれど、そこには2本の木が描かれていて、「木」というよりも、「森」や「林」という「概念」を表しているように思う。

今回、語りたいのは1本のほう。

町や城の中の「木」について。

 

 

見た目

 

 

 

昼バージョン。

葉っぱのザワザワ感が、黄緑色と濃い緑色、そして黒色の影でうまく表現されている。

右側から光が当たっている感じで、けっこうリアル。

それでいて、全体的にこんもりとした丸みがあり、デフォルメも利いている。

ちょっとブロッコリーっぽくてカワイイ。

はっきり言って絶妙のデザインだと思う。好き。

 

 

そして、夜バージョンはこんな感じ↓

 

 \night.../

 

 

背景の地面の色が、昼バージョンの時の黄緑色から暗い青色になっている。

同時に、葉っぱの明るい部分の黄緑色も、地面と同じ暗い青色に変化。

 

普通に考えると、全体の色を暗くして「夜」を表現するものかな~って思うんだけど(濃い緑色や幹の部分は実際そうなっている)、そこに、「夜空の暗い青色」のような青を差し込むセンス!

これが違和感ないどころか、むしろしっくりきている。

美しい仕事だ!スゴイ!

 

 

 

 

ドラクエ2から続投?

こんな素晴らしい「木」のマップチップなんだけれど、実は前作のドラクエ2からすでに登場している(ただし「夜」という概念が無かったので、昼バージョンのみ)

 

…と思っていたのだが!

改めて見比べたところ、

ちょっとだけデザインが変わっていた!

 

 

【どこが違うでしょ~か!?】

 

 

 

 

正解は…

 

 

ココ!!

 

 

なんと2か所!!

2ドット!!

2ドットだけ違う!!

いや、なんで変えたの!?!?

 

いやいや、この変更にはすっごいこだわりを感じるよ…。

 

やっぱり、このマップチップを作った人はすごい人だと思う…!

このこだわりっぷり、マジ尊敬する…!

 

 

 

 

「木」の上は歩けるか?

あと、この「木」のマップチップ、ドラクエ2では上を歩くことができた。

でも、ドラクエ3では上を歩けない、つまり、壁のように通り抜けることのできない、進入不可のマップチップに変更された(ドラクエ4以降も「木」はそういう扱いになる)。

 

ドラクエ2の場合、上を歩ける。

 

 

 

 

ドラクエ3の場合、上を歩けない。

 

 \ドン!ドン!(ぶつかり音)/

 

 

個人的にこの変更は自然な流れだと思う。

むしろ、木の上を歩けることにはちょっと違和感があった。

 

ただ、冒頭にも少し触れた、町の外のフィールドの「木」のマップチップのように、「そこにそういうものがあるらしい」という「概念」のレベルならば上を歩けても違和感はない。

でも、リアルで立体感のある、この町の「木」のマップチップは、もう「概念」ではなく「実物」に近い。

だから(木の上に立っちゃってる~!)みたいな、そんな違和感があるんだと思う。

 

一方、ドラクエ1では、多くのマップチップが比較的、平面的で簡素であり、マップチップの持つ意味が「実物」というよりも「概念」に近かった(マップチップってそもそもそういうものかもしれない…と思うんだけれど、それは置いておいて)。

しかも、ドラクエ1の町の「木」は、フィールドと同じ2本のデザイン。

だから、勇者がその上を歩いていても全く違和感はなかった。

 

ドラクエ2でローレシアの王子たちが町の「木」の上を歩けるのは、きっとその名残だろうし、そこに生まれた違和感は、逆に言えば貴重な、ドラクエのマップチップがリアル寄り・実物寄りへと変化していったことを語る面白い証拠ではないだろうか。

 

まあ、ドラクエ2のローレシアの王子たちが木登りメッチャ得意という設定の可能性もあるけど…(無い)。

 

それでは、また次回。

 

前へ 次へ

 

 

 

このページで利用している株式会社スクウェア・エニックスを代表とする共同著作者が権利を所有する画像の転載・配布は禁止いたします。
© 1987,1988 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.