めっく庵 メックサンダーのブログ

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漫画感想メモ「鬼滅の刃(1)」

 

漫画読んでグワーッとなった気持ちをメモ形式で残してみます。

※ネタバレを含みます。ぜひ作品をお読みになった上でどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

鬼滅の刃(1)

炭治郎と禰豆子。はじまりはじまり。


ISBN978-4-08-880723-2

・自分、ようやく、この超々人気作を読む気になり(←何様?)、ほとんど何も知らない状態からのスタートでワクワク、しかし「なんでそんなに人気があるのか知りたい」という気持ちもあるので、感想というよりちょっと分析気味になるかもしれない。なんか上から目線でごめん。

・開幕、いきなり悲惨な目に合っている炭治郎と禰豆子。悲劇に見舞われるまでの展開が早い!まずはこの展開の早さに、週刊少年ジャンプ連載の過酷さを感じたりする。

・ところで禰豆子ちゃんの名前の「禰」。「しめすへん」なんだけど、漫画では「ネ」、自分のパソコンでは「示」と表示される。意味は同じ。

・その禰豆子ちゃん。「鬼」になっても炭治郎の声が届く。励まされて「ボロボロボロ」と涙。炭治郎も目に涙をたたえている。この「ボロボロボロ」…効くなあ…。

・炭治郎の「やめてくれ!!(もうこれ以上俺から奪うのは)」に対して冨岡義勇の「生殺与奪の権を他人に握らせるな!!」の名言炸裂。戦わなくては何も守れないという現実。これがこのお話のテーマの一端のようだ。

・義勇「(わかるよ)」。冨岡義勇にも同じような経験がある…。

・炭治郎VS義勇。炭治郎の知略系戦闘センスがキラリ。しかも自分の犠牲を厭わないというスタイル。きっと彼はこれからもこういう戦い方をしていくのだろう。

・第1話のタイトル「残酷」。すでに起こったことは「残酷」で、2人が置かれた今の境遇も「残酷」ということか。そしてこれから起こるであろうことも、もしかして「残酷」なのか?ひー。

・そんな不安をよそに、第2話冒頭。真っすぐすぎて頭の固い炭治郎さん、無言のしぐさがキュートな禰豆子ちゃん。ほっこりギャグパートもある。

・一瞬ほっこりさせられたらすぐ血みどろ戦闘モード。この落差が鬼滅なのか。VS人喰い鬼。これは、鬼がどういうものかを炭治郎と読み手が知っていく、チュートリアル

・鬼に襲われたであろう人たちの遺体に、当惑するような表情でよだれをボタボタする禰豆子ちゃん。人と鬼の間にいる葛藤が見える。

・炭治郎、頭が「硬い」。どうも少年ジャンプの主人公ボーイは頭突きが強いイメージ。

・残虐な鬼にさえ、苦しまないように止めをさそうという思いやりを見せる炭治郎。彼は慈しみが全方位に向いている。そんな部分を、「鬼殺の剣士」になるには「(思いやりが強すぎて)」「(この子には無理だ)」と鱗滝さんに評されるけど、個人的にこのお話を読む上で一番注目したいのはその部分。「戦い」と「思いやり」という両極端に思えるものに、炭治郎はどう向き合っていくのか。

・鱗滝さんが説く、厳しい「覚悟」の話。それを受け入れる炭治郎の決意の源は?怒りや憎しみよりも、「(みんなにしてやれなかった分まで全部お前に)」という禰豆子への気持ちが一番に来ることが分かる。

・「鬼滅の刃」じゃなかった場合のタイトル候補に「カグツチ」という言葉がある。火の神様だって。これはもしや結構なネタバレ要素では…?炭治郎、炭を売ってたから、炭と火で………炭火焼き?(たぶん違う)

・決意のとおり、鱗滝さんのもとで頑張る炭治郎。なんでそんな頑張れるん炭治郎?というくらい頑張る。そして狭霧山で合計2年修行。うち1年は鱗滝さんのマンツーマン。「もう教えることはない」。そして岩を斬れと言われ、半年は1人で修行(でも岩は斬れない)。残る半年、錆兎と真菰に教わり、ついに岩を斬る。

・禰豆子は、炭治郎の修行の間、ずっと眠っている。それが炭治郎には一番辛かったようで、岩が斬れなかった時に、眠ったままの妹に想いを寄せて、「(くじけそう!!負けそう!!)」というシーンが1回だけあった。逆に言うと、厳しい修行にはほとんど音を上げていないように見える。炭治郎の禰豆子を想う心、折れない。

・炭治郎が肉体的にも精神的にもクッソ努力して耐えまくったこの2年。これを「日記」形式にしたダイジェストで、週刊連載「2話分」でまとめている。実際、引っ張ろうと思ったらいくらでも引っ張れると思うし、炭治郎が岩を斬った時の読者に与える感動・達成感は(限度はあるとしても)引っ張るほど強くなると思うんだが、はたしてこれがベターなのか?連載の人気競争が、展開を焦らせすぎてはいないかい…?そんな余計な心配をしてしまった。ドラゴンボールで悟空とクリリン亀仙人のもとで修業してたときは、もうちょっとのんびりやってた気がする。でも鱗滝さんに「(それはお前の)感性が古い」って言われそう。

すみません。

 

・そう、鱗滝さんいいキャラ。好き。炭治郎のことを「この子」とか「凄い子」とか、「子」って言う。保護者目線。分かる。炭治郎には「子」って言いたくなる。炭治郎、頑張りすぎ。保護したくなる。

・コミックス、話の合間の作者様。ものすごい感謝の辞。「漫画は、水や食べ物と違って生きていくために必ず必要なものではありません。それを買ってもらうということは、とても難しく、大変なことです。本当にありがとうございます。」これは漫画に携わる人や漫画が好きな人にとって、なかなかの金言じゃないか?今までの漫画の作者様の感謝コメントで一番響いた。

・鱗滝さんのくれた厄除の面、炭治郎のおでこのアザ?と同じ部分に太陽マーク。炭治郎は耳の飾りも太陽だ。何か意味がありそう。鬼は太陽に弱いし。

・炭治郎にはなぜか錆兎と真菰が見え、そして触れあえたからこそ、岩を斬る試練を乗り越えられたのかもしれない。それは達人である鱗滝さんの想像すら超えたことだった…と。つまり、炭治郎(と禰豆子)には普通じゃないパワーがあるということね。

・第6話で必殺技登場。修行の成果。「全集中・水の呼吸」!かっこいい!めちゃくちゃ流行ったね~!ここから始まったんだな~、スガさんも首相の時に言ってたな~。

鬼滅の刃ジョジョっぽいって聞いたことがある。主人公の攻撃方法が呼吸法で、敵役は不死身だが太陽に弱いという設定…?そう!それはたしかに波紋ッッ!!\山吹き色の波紋疾走(サンライトイエローオーバードライブ)!!(興奮)/

・だが、呼吸で身体能力をアップするのみならず「太陽の光」と同じエネルギーまで得ちゃう波紋法とは違い、全集中は「血」「心臓」「肺」「骨」「筋肉」を呼吸でコントロールして「熱くなって強くなる」という表現までに留まる。特別な鋼で造られた刀(日輪刀)の方に太陽の力が宿っているのかな?そうなると、うーん、やはり炭治郎の太陽モチーフが気になりますなぁ。

・「成仏してください」。強くなっても変わらず鬼を慈しむ炭治郎。

・VS大型の異形。錆兎や真菰、鱗滝チルドレンの仇に遭遇。やはり展開がとても早い。

・ここで炭治郎、錆兎と真菰が故人であることを知る。そして怒りから奮戦。炭治郎の怒りが表面に出るときは、必ず自分以外への攻撃(精神的なものも含む)がきっかけになっている。錆兎でも斬れなかった硬い鬼の頸を斬れるのかい!?どうなんだい!?というところで次巻へ。

鬼滅の刃を読む前、「読もうと思っています」とSNSに投稿した際、最初3巻くらいはゆっくりと進むので少し我慢?がいるかも、という内容のコメントをいただいていた。とんでもないっす、展開の早さと、つい想像を巡らせてしまう設定の深さ、それら凝縮された内容に驚きました。そして心が折れない炭治郎。面白かった。そして、この序盤の内容が後々に効いてくる、ということも教えてもらいました。だから次巻以降もとても楽しみっす。

・最後にもうちょっとだけ言うと。「誰かを大切に思う」ということは、たとえば「愛」と呼ばれて、美しいことなのだけれど、例えば「大切な人のために戦う」とか、それだけを強調しまくるような作風だったとしたら、実は、自分は逆に嫌悪感に近いものを覚えてしまう。と言うのも、それは違う見方をすれば「他との区別」や「差別」につながってるなーと思うからだ。そんな風に考えること自体、まったく自分勝手なのだが、偏りすぎはなんか嫌になったのだ。そういう作品には酔えない。でも炭治郎は今のところ、それが妹だけでなく、広く全方位に向いているように見える。その点が、これからどういう風に作用するのか、しないのか。鬼滅の刃については、現時点でそこに一番興味があります。…ということでまた!次巻も楽しみたい。