めっく庵 メックサンダーのブログ

イラスト、ゲーム、漫画、工作など、メックサンダーが好きなことを垂れ流すブログです。

漫画感想メモ「鬼滅の刃(4)」

 

漫画読んでグワーッとなった気持ちをメモ形式で残してみます。

※ネタバレを含みます。ぜひ作品をお読みになった上でどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

鬼滅の刃(4)

炭治郎と伊之助。殴りあいや激論の末に~!


ISBN978-4-08-880826-0

・第4巻。表紙は炭治郎と伊之助。取っ組み合ってますねえ。タイトルの「強靭な刃」とはどういう意味か。ちょっと意外にも、あの人のことだったという!

・カバーを外すと表紙と同じ構図で、伊之助に胸ぐらを掴まれている善逸の姿。(ちょ…やめろ……やめろクダサイ…!)っていう善逸の心の声が聞こえる…。

・作者様のコメント欄に「冨樫先生にオビのお言葉をいただきました。」と書いてあった。冨樫先生というと、幽遊白書ハンター×ハンターを世に送り出したすごい漫画家さん。自分の買った本にはオビが付いてなかったので、どんなことが書いてあったんだろうって気になって検索したら、なるほど。冨樫先生は鬼滅の刃のテイストをいたく気に入っていらっしゃる模様。自分は冨樫先生の作品もたくさん読んだが、この鬼滅の刃の読後感は冨樫先生の作品にとても似ていると思う。こう、怪しい、得体の知れない敵と戦う中で、主人公たちの、特に知力が試されてくるというか。冨樫先生は、能力系のバトルを読者に分かりやすく、しかもめちゃくちゃかっこよく描かれる漫画家さんだなあと思う。心なしか絵柄もなんか似てる。リアルとデフォルメのバランス、ベタの使い方も近い気がする。面白い。これは目から鱗だったなあ。

・中身を見ていきましょう。気を失っている善逸。これは頭を打ったということだけど、耳が良いせいで、寝てる間、気絶してる間にも何があったかが分かるという。もしかして、それって寝てないんじゃ…?ほんとに特殊な能力…。

・で、散々、今まで気になってた【最終選別の合格者5人目って誰なんだよ問題】がついに決着。すっきり!2巻でも3巻でも分からなくて引っ張っていたところ、4巻の最初でいきなり答えが出た。答えは【伊之助】でした。いや、そうかな?そうかな?くらいは思ってましたよ!?答えを教えてくれた善逸いわく「誰よりも早く入山して誰よりも早く下山した奴だ!!せっかち野郎!!」、ほんとだよ!

・伊之助から炭治郎の箱を守る善逸。善逸も中に鬼が入っていると気づいているけれど、それでも守る。理由は炭治郎が「命より大事」と言っていたから。「(炭治郎からは泣きたくなるような優しい音がする)」。善逸の炭治郎評。そうなんだよ善逸~!炭治郎は優しい…!

・実は善逸、注意深く音を聞くことで相手が何を考えているのか分かるそう。だけれど、それとは関係なく「信じたいと思う人をいつも信じた」ことで、人によく騙されてきたとも言う。そんな彼が、改めて、炭治郎を「信じてる」と思うその心とは?…おそらく、炭治郎の音を聞いて、信じるに値する人だと強く思ったからなんだろう。善逸自身、炭治郎に限らず、人を信じることを諦めていないというか、信じたいというか、そういう気持ちを持っているように感じる。

・炭治郎と伊之助が衝突。伊之助は四足獣のような打点の低い攻撃と人並み外れた柔らかい関節による動きで炭治郎を翻弄する。でも、なんだかんだ(頭突きとかで)炭治郎のペースに。伊之助の行動は無茶苦茶に見えるが、どこまでも純粋なだけで、根が悪い人物ではないことが分かる。

・さんざん伊之助伊之助と書いてきたが、ここでやっと伊之助の名前が判明。「嘴平伊之助(はしびらいのすけ)」。なお、伊之助の猪の被り物もとれて、素顔は女の子みたい(しかも色白で、まつ毛バタバタの美少女のような)顔であることが判明。だが、それはあくまで顔のパーツがそうというだけであって、可愛らしいとか、たいへん美しいとか、そこまでの描写はない(と感じた)。伊之助の態度がどこまでも【伊之助】なのもあるかもしれないが、現時点で、ただ外見がそう、というところで留まっているような気がする。でも実は、これがあえてのことなのか、私自身、なんとも読み切れていない。設定の意味がよく分からなくて、困惑している。素顔が判明する第26話の終わりに、インパクトを持たせたかったのか?だいたい、伊之助の顔が女の子っぽい、という設定に、それ以上の何かの意味を求めるのは、自分が変な先入観を持っているだけかもしれない。それはそれで別にいいじゃないか、と思いたい気持ちがある。が、やっぱり漫画というコンテンツなので、何か狙いがあってのことだろうし、どういう風にこれがこの先、機能していくのか?うーんうーん…。

・鼓屋敷編、ここで完結。清くんたち兄弟とお別れ。とんでもなく怖い思いをして…お疲れ様でした。

・伊之助が鬼殺隊に入ったいきさつが少し判明。もともと力比べにしか興味がなく、鬼殺隊員から刀を奪い、「育手」も介さずに最終選別で生き残り、入隊。いや伊之助の天然さにビックリだけど、鬼殺隊員から刀を奪うって…そんなルートもあるの?割と何でもありな様子の鬼殺隊。

・鎹鴉に指示されて「藤の花の家紋の家」で休息する4人。合宿というか、修学旅行というか、そんな感じでなんか楽しそうである。

・鬼が嫌う、「藤の花」がなんだか象徴的。これからのキーワードにもなりそう。

・箱から出てくる禰豆子ちゃん。善逸は見目麗しい禰豆子ちゃんを見て「いいご身分だな………!!!」と炭治郎にキレまくる。ところが禰豆子ちゃんが炭治郎の妹だと分かるやいなや今度はヘコヘコする。変わり身がねずみ男くらい早い。ちなみにここで初めて善逸の日輪刀の刀身が描写されていて、稲妻の模様(刃文?)を確認することができる。ギャグパートで初公開しちゃうんだ!?

・次の目的地は「那田蜘蛛山(なたぐもやま)」。先に到着していた鬼殺隊員が既に倒され、吸い込まれるように山に消えていく。こわ!!その場合の3人の行動→炭治郎:怖いけど進む。善逸:怖いから行かない。伊之助:先に行く!!腹が減るぜ!!(「腕が鳴る」の間違い)。反応がバラエティ豊かで楽しくなってきたね。

・炭治郎や藤の家紋の家のお婆さんに「ほわほわ」させられる伊之助。やさしさに触れた時に芽生える感情っぽいのだが、本人はそれを受け入れるというよりも、戸惑っているような感じ。「ほわほわ」かわいいな。

・先に来ていた鬼殺隊員たちは、操り人形のように斬り合い(同士討ち)をさせられて、もはや壊滅寸前。助けを求める生き残りの隊員は、炭治郎の階級が最下級の「癸(みずのと)」であることを知り、何人助けに来ても同じだとバッサリ。きっと階級は上がったり下がったりするんだろうけど、誰がどういう風に認定するんだろうね?

・ここで鬼殺隊に「柱(はしら)」という概念?があることが判明。これは十二鬼月に対抗できる鬼殺隊のエースみたいな存在だろうか。階級とはまた違うのか?そして「冨岡義勇」久々に登場。それと初登場「しのぶ」さん。本編のこの場面では正面からの顔しか見られないが、コミックスでは28話と29話の間に義勇さんとしのぶさんのカットがあって、そこでしのぶさんの後頭部に蝶々の飾りがついていることが確認できる。そして1巻(第4話)を見返すと、鬼殺隊の説明のところで後頭部に蝶々の飾りをつけた人物が描かれていて、たぶんしのぶさんで間違いないだろう。だから、どうやら、しのぶさんが初めて描かれたのは28話ではなく4話なのだ…。キャラデザも固まっていて、ずっと温めていたんだね。しのぶさん「人も鬼もみんな仲良くすればいいのに」って言ってます。まだよく分からないが、なんだかホンワカしてる人?

・山に入らずイジけてた善逸が始動。動機:禰豆子ちゃんの救出。動かない善逸を動かすスイッチが発見された。あと、雀(チュン太郎)かわいい。

蜘蛛の糸に操られた鬼殺隊員に襲われる炭治郎たち。「触覚」に優れている伊之助は、それを「獣(ケダモノ)の呼吸」で研ぎ澄まし、操っている鬼の本体の位置を探ることに成功する。いや伊之助のポテンシャルすごすぎない?我流でそんなことできるの…?

・しかし、なるほど五感。炭治郎は「嗅覚」、善逸は「聴覚」、伊之助は「触覚」。ということは、あと「視覚」と「味覚」の使い手がきっと出てくるね。

・那田蜘蛛山の鬼の家族は、累(るい。蜘蛛の「子」ポジション)の「僕たちは家族五人で幸せに暮らすんだ」というセリフとは裏腹に、ずいぶんイビツな感じ。操り糸の鬼(蜘蛛の「母さん」)は、「父さん」に対する恐怖や焦りから、鬼殺隊員がボロボロになるまで無理矢理に操って動かし、役に立たないと判断したら即座に首を折って始末するという、残虐極まりない行為に及ぶ。

・炭治郎はその行為に静かに怒りを溜めつつも、この戦いで終始、全体の流れを見て、冷静な判断をしているように見えた。さらに伊之助に的確な指示まで出していた。これは鬼殺の剣士としてものすごく成長しているのでは…?

・炭治郎は、自ら頸を差し出した蜘蛛の「母さん」を苦痛の無い「水の呼吸 伍ノ型 干天の慈雨(かんてんのじう)」で倒す。「母さん」から「恐怖と苦痛の匂い」「死を切望するほどの」を感じ取った上でのとっさの行動だったが、怒りに任せず、こんな判断までできるようになっている炭治郎。鱗滝さんが見たら何て言うかな。

・死の間際に人間の記憶を取り戻しかけた「母さん」から、この山に十二鬼月がいることを教わる炭治郎。これは敵に慈悲をかけたからこそ得られた情報。そして、「鬼の一族が棲む山」という事実と、「鬼は群れない」という定説との差に違和感を覚える。確かにそうだわ。この山の蜘蛛ファミリーは一体何なんだ?鬼じゃないのか?

・ところで、第30話、104ページ、1コマ目。伊之助の横に描いてある謎のコレ↓

最初、何が描いてあるのか分からなかったんだけど、「こち亀両さんの眉毛」だわ。30話と31話の間に両さんのカットがあって、「2016ジャンプ42号 こち亀最終回の号に両さんを描かせていただきました。」とある。このヒントが無かったら一生、分からなかったと思う( ´艸`)

・一方の善逸。人間が蜘蛛に変化させられてる現場に遭遇。こわ!!そして蜘蛛ファミリーのひとり、頭が人、体が蜘蛛、しかもデカい奴と、一人で戦う羽目になります。かなり、いやとても気持ち悪い。「俺 お前みたいな奴とは 口利かないからな!!」…同感!!

・すでに蜘蛛の毒に侵されていること、時間とともに自分も蜘蛛になることを聞かされた善逸は、木に逃げ登り、ふさぎ込む。ここで善逸の修行時代の様子が回想として描かれるんだけど、例の、雷に打たれて髪の色が金髪になる場面も見ることができる。

・善逸の回想。善逸と、その育手である「じいちゃん(「師範と呼べ!!」)」との関係性。じいちゃんはかつて鬼殺隊の「柱」だったほどの腕前。そんなすごい人から師事を受けても、雷の型の六つのうちの一つしか使えず、善逸は良い結果を残すことができない。厳しい修行からは逃げ、挫けてばかりだった。でも、じいちゃんはそんな善逸を決して見限ったりはせず、一つのことしかできないなら、その「一つのことを極めろ」、と善逸に声(と拳)を与え、諦めない心を説き続ける。親のいない、誰からも期待されなかった善逸に、そんな態度をとってくれる人はじいちゃんだけだった。善逸が、人に騙されても、人のことを信じたいと思い続けてしまうのは、きっとこんなじいちゃんに出会ったからだと思う…。

・「雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃 六連(かみなりのこきゅう いちのかた へきれきいっせん ろくれん)」。ドドドドドドン。叩いて叩いて叩きあげて、「強靭な刃」と化していたのは善逸だった。毒で髪の毛が抜け始め、そのショックで失神した善逸は、さらに体に毒が回り、ますますひどい状況に追い込まれていたものの一発逆転。すごい。4巻最大の場面だった。

・善逸の夢。「じいちゃんのお陰で強くなった俺が たくさん…人の役に立つ…夢」。毒でもう動けない、瀕死の善逸の脳裏に響いたのは「諦めるな!!」というじいちゃんの声。そして消えそうな意識の中、炭治郎のことも考える善逸だった。し、死ぬな善逸!!めちゃくちゃいい奴だお前はー!!

 

夢の【強い善逸】から着想を得た【ポパ逸】!!

…ちょっと違うか!?

 

・炭治郎と伊之助のところに、残る蜘蛛ファミリーの娘(おそらく)が現れ、さらに「お父さん」が急襲してくる。「お父さん」、これまで見えていた後ろ姿から、なんとなくイケメンかなって予想してたら、顔、リアル蜘蛛ですやん!!カアアアア。こわ!善逸が倒した、顔は人、体は蜘蛛のヤツと逆パターンだ!

・そういえば、この「お父さん」、たくましいガタイといい、服装といい、蜘蛛の「母さん」の切り札だった「頸が無い人形」と雰囲気がちょっと似ている。もしかして、なんか関係があるのか…?

・今まで出てきた蜘蛛ファミリーの中に十二鬼月がいるとして、誰がそうかと考えると、普通に強そうな「お父さん」っぽいんだけど、ひょっとすると「累」かもしれない。予想としては、この蜘蛛ファミリーは累によって【作られた家族】なんじゃないかと。そんな予想をぶちかましながら、第5巻読むのを楽しみにします!ありがとうございました!