めっく庵 メックサンダーのブログ

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漫画感想メモ「鬼滅の刃(2)」

 

漫画読んでグワーッとなった気持ちをメモ形式で残してみます。

※ネタバレを含みます。ぜひ作品をお読みになった上でどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

鬼滅の刃(2)

炭治郎と無惨。「お前が」。


ISBN978-4-08-880755-3

・第2巻。表紙は炭治郎と鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)。サブタイトル「お前が」。これは第13話のタイトルである。その第13話では、炭治郎が家族の仇である無惨を初めて見て、心の中で「(こいつが!!)」と叫んでいる。だから、表紙でも炭治郎が無惨に対して「お前が」(家族の仇!!)と言っている、と思っていた。でも、続く第14話で、無惨も炭治郎の「耳飾り」を見て、意味深な回想をし、感情の乱れを見せる。このことから、表紙の「お前が」は、炭治郎だけじゃなくて、無惨からも放たれた、双方向の「お前が」なのかもしれない。…うーん、なんかウマいな作者様。

・表紙のカラー絵。服の黒い部分に陰影や濃淡がついていない。この特徴は作中と同じだが、2人ともほとんど黒い服だから、かなりの部分が塗りつぶしたベタの黒になっている。そしてそれがバッチリ決まっているという。普通、カラー絵(しかもコミックスの表紙)って、凝ろうとして、濃淡をつけてみたりしないもんかなぁ(素人考え…汗)。それを差し色(炭治郎は橙、無惨は暗い水色と紫など)で仕上げられているのを見て、無駄なリキみなんて必要ないんだ…と感じた。

・お話の感想。VS「大型の異形」の続きから。47年前の鱗滝さんの姿。その頃からガッツリ天狗の面を被っていたのね。素顔が見てみたい!笑

・異形との戦い、決着。炭治郎、慈しみの表情。それが異形の記憶を呼び覚ます。「(兄ちゃん)」。人が鬼になると、人だったときの大事な記憶が薄れてしまうらしい。たとえ身内を襲っても、それが誰なのか忘れてしまう。つまり鬼も、犠牲者だと。そういえば前の話(1巻のラスト、第7話)で気絶した炭治郎を目覚めさせたのは、炭治郎の弟(茂)の声「(兄ちゃん!!)」じゃないか!うわ、これ伏線だったのか!

・異形との戦い、中身が濃かった。でもまだ第8話は終わらない。とてもキリがいいと思ったんだけど。流れるように「七日後 早朝」の文字。うそ!?早くない!?後の6日間を端折っちゃうの?これは正直、ものすごい駆け足に感じた。

・駆け足になるということは、このお話の先に、作者様の描きたいことがはっきりイメージされていて、それを描くまでは連載を打ち切られるわけにはいかない、ということなのかな。ちょっと飛ばしすぎじゃないか?って思っちゃうんだけど、結果として漫画がスーパー大ヒットしてるから、これが大成功してるんだよなぁ…(すみません、素人が戯言を…)。

・生き残りメンバーに「ぜんいつ」がいる!知ってる!ぜんいつ「死ぬわ死ぬ死ぬ死ぬ」…ネガティブキャラ?(実は全然知らない)でも、ぜんいつ、叩き落された鎹鴉(カスガイガラス)を介抱してあげている。なにげに優しい。また会おう、ぜんいつ。

・炭治郎が生き残りメンバーの1人、目つきの悪いモヒカンの人と一悶着。後々、絶対かかわってくるこの因縁~。でも知ってる、目つきが悪い人には意外といい人が多いんだ(※ただし漫画の世界限定)。

・炭治郎が「(助けられなかった……)」と気にしている、異形と戦っている時に炭治郎を囮にして逃げた人(第1巻第7話に登場)。この展開の早さの中で、かつ1話分が過ぎてから、炭治郎がその人のことを気づかうコマがあるという事実に、ん?と意外さを感じた。これは彼が生存しているという伏線の可能性もあるけれど、やっぱりさすがにそれはないと思う(おとなしいデザインだったし、行動にもキャラとしての魅力を感じなかった)。だから、たぶん、この描写は、炭治郎の性格や状況をかなり煮詰めた上でのことなんじゃないか。だとすれば、とても丁寧だと思う。かなり先までお話を考えてあって、そこまで絶対に描きたいから展開は駆け足だけど、ちゃんと考えてるからこそ、描きたい部分は丁寧に描くという…そんな印象。

・「階級」、「色変わりの刀」、そしてラストに鬼殺隊のボスっぽい人(後ろ姿)。鬼殺隊に関わる設定が山盛り。「五人も生き残ったのかい」だって。いやどう見ても4人でした。まさかあの人(炭治郎を囮にして逃げた人)が生き残っている…?いやー?うーん?それはないよなー。私の漫画カンが、さすがにそれは違うと言っている。なお、第2巻の時点で、その答え合わせはできない。あと1人って誰なんだー!うおおー!

・狭霧山に帰る炭治郎が見事なヒーコラヒーコラバヒンバヒンだ…。

 

・炭治郎「(八人の鬼に会った)」と回想。最初に2人斬って、その後、大型の異形を斬ったから、あと5人は省略。このメリハリよ。炭治郎、鬼が人間に戻る方法を得られなかったことに対する自責の念が大きく、逆に、生き残ったこと、鬼殺隊の剣士になれたということに対する自賛がない。もう温かくして寝てほしい…。

・やっと鱗滝さんの家に着いたら、禰豆子ちゃん。2年間の眠りからこのタイミングで覚めるとは、まるで炭治郎が鬼殺隊の剣士になるのを待っていたかのよう。感情爆発炭治郎。鱗滝さん「よく生きて戻った!!!」お面の横からこぼれる涙。もう、めちゃくちゃ褒めてやって!!

・禰豆子ちゃんは無表情で無言だけど、炭治郎を探しているような素ぶりだった。つまり、人の記憶が残っている?戻ってきている?表情には出ないが、それが表情豊かな炭治郎と対比になっていて切ない。

・鋼鐵塚(はがねづか)が「日輪刀」を持ってくる。それを待っていた炭治郎「竈門炭治郎は俺です(キリッ)」。客人をカッコよく招き入れたかったのか( ´艸`)

・日輪刀の説明。「猩々緋砂鉄(しょうじょうひさてつ)」「猩々緋鉱石(しょうじょうひこうせき)」「陽光山(ようこうざん)」。なるほど、素材の特性なのね。

・炭治郎は「赫灼の子(かくしゃくのこ)」だと。これはもう炭治郎自体が何か特別な存在として産まれてきているような気がする…。例えば「太陽」の化身とか?もしかして、だから、一家が狙われた…?

・鋼鐵塚が「ひょっとこ(火男)」なのは、刀を打つ時に火をおこすイメージからかな?ふーふー吹く口。

・炭治郎たちのご両親のお名前が判明。「炭十郎(たんじゅうろう)」さんと「葵枝(きえ)」さん。絶対キーパーソン。

・炭治郎の日輪刀は「漆黒」に。なんか鋼鐵塚(37歳)がハズレ感を出してきますが。安心してください、きっと特別ですよ!

・鎹鴉から初仕事の連絡。「(えー 喋ってる…)」。カラスが喋る、そういうシステム。炭治郎の家に来た冨岡義勇も、こんな感じで指令を受けていたのかな。

・第10話の解説「出世できない剣士は黒い刃なのだと言われている」。めっちゃ決め顔で決めポーズなのに軽くディスられている感じの炭治郎。

・隊服いいなぁ。「通気性は良いが濡れにくく燃えにくい」。しかも丈夫。ワークマンに置いてもらえます?

・禰豆子ちゃんの箱。「霧雲杉(きりくもすぎ)」「岩漆(いわうるし)」。和風ファンタジーな素材がいっぱい出てくる。

・炭治郎の初仕事。今さら気づいたけど、炭治郎のおでこのアザ?って、こんなんだったっけ。イナズマ模様みたい。読み返したら、第7話で異形の攻撃で吹っ飛んで、除厄の面が割れた時にその位置を怪我をしていた。しばらくは包帯を巻いたりして治療していて、こうなったみたい。

・異能の鬼の歯ぎしりがコワイ。ギリギリギリギリギリギリ。動物の警戒音みたいで不気味…。

・禰豆子ちゃんがめちゃめちゃ戦力になる。彼女の視点に竹雄と花子が映る(実際は和巳さんとトキエちゃん)。炭治郎の兄弟姉妹は6人いたけれど、炭治郎が長男として、禰豆子ちゃんは2番目かな?そして竹雄、花子、茂、六太と。時折出てくる炭治郎の回想からすると、たぶんそうかな。

・次々と水の呼吸の技を繰り出す炭治郎。やっぱり技がかっこいいのはイイですな~。これは真似したくなるやつ。

・禰豆子ちゃんが強い理由…「(分けられた血の量が多いんだ!!)」。ここでまた鍵になりそうな事柄が出た。でも、鬼舞辻無惨はどうして禰豆子ちゃんにそんなに血を分けた?わざと強い鬼にしようとした?炭治郎を狙ったけど、家に居なかったから、妹を利用して始末しようとした、とか…?

・「もういい」。炭治郎のこんな暗い目は初めて。最期まで「凶悪」だった鬼に対しては、炭治郎も慈悲をかける様子はない。そうか……。

・異能の鬼が、元々どういう人だったかについての掘り下げはほとんどなし。忍者や隠密っぽい衣装だと思った。

・またジョジョと似ているところを挙げちゃうけど、鬼舞辻無惨の設定が、ジョジョのラスボス(第3部のDIOや第4部の吉良吉影)の設定にかなり近いと思う。【1000年以上前に最初に鬼になったという存在で、自分の血で鬼を増やす&圧倒的な恐怖で支配する無惨】は、【100年ぶりに目覚めた吸血鬼で、肉の芽(自分の細胞)と悪のカリスマ性で配下を増やすDIO】に似ている。また、【穏やかな物腰で、小綺麗な服を着て、なるべく目立たないように街で暮らしつつも、追い詰められたら平気で他人を利用して姿をくらます無惨】も、吉良吉影の行動にそっくり重なる。自分はそれらをパクリだと言える立場でもないし言う気も全然ないけれど、ジョジョの奇妙な冒険という漫画が好きな1人として言うと、こんなスリリングで面白い設定は、どんどん使われたら良いと思う。ジョジョも、過去の無数の作品から影響を受けて紡がれていったものに間違いないと思う。

DIOは悪役だったけれど、ただ利用されているのではなく心から彼を慕う配下や仲間もいた(そして手強い)。無惨にもそういうタイプの配下がいるかもしれない。

・炭治郎、怒りの啖呵が炸裂。この怒りと、禰豆子への想いが原動力。

・無惨の回想。耳飾りの剣士。そして倒れこんでいる方が、服の柄からしておそらく無惨。やっぱり耳飾りの剣士が炭治郎と関わりのある人物なんだろうか。父・炭十郎さん…?無惨の回想だから、1000年以上前の記憶という可能性も…。そして無惨の「月彦」さんという仮名?が、太陽と対になってまんがなー!

・「青白い顔」という言葉に異常な反応を見せる無惨。これはコンプレックス…明らかに劣等感を抱えています。「私は限りなく完璧に近い生物だ」。このあたり、ジョジョ第2部のラスボス、カーズの要素もあるかも。カーズは吸血鬼よりも上位の生物だが、太陽の光だけは克服できなかったので、ずっと研究を続けて自身を究極の生命体にしようとしていた。もしかして、鬼舞辻さんもそういう研究してはります?

・鬼でありながら無惨とは対立する存在「珠世(たまよ)」と「愈史郎(ゆしろう)」。2人の設定が興味深い。人も鬼も同じという精神。炭治郎の精神も、深いところで2人と同じなんだろうと思う。鬼を狩る鬼殺隊とはどう関わってくるのかな。

・愈史郎の「愈」の字。意味は「まさる、すぐれている」「いよいよ、ますます」「いえる、病気が治る」。

・鬼舞辻無惨の「呪い」。無惨を恐れる鬼から炭治郎が感じとった「骨の奥まで震えるような恐怖の匂い」。あれが「呪い」…?

・無惨以外でも、人を鬼にできることが判明。それって禰豆子ちゃんを鬼にしたのが無惨じゃないって可能性もあるってこと?そのあたりは、無惨が炭治郎の家を襲う動機なんかが見えてきたら、はっきりするなあ。

・凶暴化しない禰豆子ちゃんの状態は奇跡であり、恐らく、2年の眠りの間に体が変化したんじゃないか、と。充電してただけじゃなかったんだ。いったい何が。

・禰豆子ちゃんにとって良い方向の見解を聞いた時の炭治郎のしぐさが優しい。そっと手をやる。こういう描写がうまい。家族が病気して、心配して、お医者さんに診せて、状況を聞いてちょっと安心したら、確かにこんなしぐさをすると思う。

・朱紗丸(すさまる)と矢琶羽(やはば)。鬼舞辻無惨直属の配下「十二鬼月(じゅうにきづき)」。来た!これはお約束!すなわち、【メンバーの人数分の数字が付いている強者集団の呼称】~!好き。一番好きなのは「男塾死天王(おとこじゅくしてんのう)」です(単純に「四天王」ではないところが高ポイント)。

・頭が吹っ飛んでも死なない愈史郎( ゚Д゚)メキメキ。つよい。

・コミックスのおまけ。「中高一貫!!キメツ学園物語」。「校則違反をし続ける」って、耳飾りが?オモロイ( ´艸`)

・読んでいると疑問がどんどん増えて、答え合わせがほしくなる。ミステリー要素が強いのか。続きが読みたい。ありがとうございました。ではまた次巻!